使い方
概要
bin ディレクトリの下の imodokic の引数に、
変換したい iアプリの jam ファイルの URL 又はパス名を与えて起動します。
すると、変換処理が行なわれ、デフォルトではカレントディレクトリに変換後の
MIDlet の jad, jar ファイルが生成されます。
書式
usage: imodokic [options...] {jamfile|jamurl}
オプション
- -e <id...>
- 有効にしたいランタイムコンパイルオプション(後述)をカンマで区切ったリスト。
- -d <id...>
- 無効にしたいランタイムコンパイルオプションをカンマで区切ったリスト。
- -debugbuild
- デバッグビルドを生成する。ランタイムライブラリのコンパイル時に
デバッグオプションを付ける。また、jar サイズ削減処理を行なわない
(ので処理が高速)。
- -outputdir <dir>
- MIDlet の jad, jar ファイルを出力するディレクトリ。デフォルトでは
カレントディレクトリ。
- -workdir <dir>
- iもどき変換ツールが作業に使うディレクトリの指定。iもどきのデバッグ
をするときに有効。デフォルトでは -outputdir で指定した
ディレクトリに imodoki.workdir という名前のディレクトリ
を作る。
- -keep-workdir
- 作業ディレクトリを作るが、実際の変換処理を行なわず、作業ディレクトリ
も残したままにする。iもどきのデバッグをするときに有効。
- -verbose
- 処理の過程を詳しく報告する。
- -debug
- 処理の過程を非常に詳しく報告する。iもどき変換ツールのデバッグ用。
- -help
- ヘルプを出力する。
ランタイムコンパイルオプション
ランタイムコンパイルオプションとは、エミュレーションライブラリの細か
い挙動をカスタマイズするものです。アプリがうまく動かないときや、高速化
したいとき、jar サイズを切り詰めたいときなどに、
いろいろ値を変えて試してみてください。
現在ランタイムコンパイルオプションには以下のものがあり、-e,
-d オプションを使って有効/無効にすることができます。
ただし、オプションの種類によっては、ユーザーの設定が無視されることが
あります。(例: Canvas#getGraphics() を使っているアプリは
-d DOUBLE_BUFFERING を指定しても DOUBLE_BUFFERING が有効
になる)
- DOUBLE_BUFFERING
- Canvas への描画時、ダブルバッファリングを有効にする。
有効にすると、ダブルバッファリングを行なわないデバイスでは
描画が速くなる可能性があるが、コードサイズと使用メモリサイズが増え、
イメージ描画の遅いデバイスでは逆に描画が遅くなる可能性がある。
Canvas#getGraphics() メソッドが用いられている場合は、
このオプションは強制的に有効にされる。
- FILLPOLYGON_ACTUALLY_FILL
- Graphics#fillPolygon() が実際に中身を塗りつぶすかどうか。
無効にすると、drawPolygon() を使って輪郭だけ描く。
有効にすると、コードサイズが増える。
- STRICTER_ERROR_CHECKING
- エラーチェックに関して、より DoJa API 仕様に近いエラーチェックや
例外の発生が行なわれる。
これを指定しない場合でも、最低限のエラーチェックは行なわれる
(ただ DoJa API に準拠しなくなるというだけ)。
有効にすると、コードサイズが増え、パフォーマンスも若干悪くなる。
注: これを有効にしても、仕様に基づいた厳密なチェックを行なって
いない部分は多々ある。
使用例
変換したいiアプリを http://www.hoge.com/i/fuga.jam とします。このアプリ
は Graphics#fillPolygon() を使っていて、けれどもたいしたこ
とには使っていないので、アプリのサイズを削減するために、輪郭だけの描画で
済ますことにしようと思います。このような場合は、以下のように実行します。
imodokic -d FILLPOLYGON_ACTUALLY_FILL http://www.hoge.com/i/fuga.jam
変換に成功すると、カレントディレクトリに fuga.jad と
fuga.jar が生成されます。
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